研究課題/領域番号 |
15K03950
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研究機関 | 東京福祉大学 |
研究代表者 |
大山 勉 東京福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (40554465)
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研究分担者 |
中川 正俊 田園調布学園大学, 人間福祉学部, 教授 (80350693)
石田 賢哉 青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (50457743)
田中 喜美子 東京福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (50823655)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 精神障害 / 障害者の就労 / リカバリー |
研究実績の概要 |
平成30年度前半には、1回目(終了開始時)61人、2回目(終了開始6か月後)45人、3回目(終了開始1年後)35人分のデータ収集が全て終了した。その後の作業として、データの入力およびデータクリーニングを行い、データの分析を開始した。 データの件数は想定した人数よりも少ないものとなった。その原因として考えられることとしては、就労を継続することができない人がいることに加え、調査開始から1年が経過してのアンケート協力となるため、初期の協力しようとする意識が低下し回答が得られなかった可能性も考えられる。しかしながら精神障害者の就労とリカバリーに関する実証研究はあまり見られず、また本研究が縦断的研究であることから、これまでにない貴重なデータが得られたと考えている。 本研究の中心となる、就労して1年の間にリカバリーが促進されるかどうかについての解明には、始めにリカバリー評価尺度(RAS)の合計得点が向上しているかどうかについて分析を進めているところであるが、RASの下位項目別に分けての詳細な検定や職務満足度やサポート体制との関連などの分析など、多くの分析作業が必要であり、その後の成果のまとめ、学会発表、研究報告書の作成と配布等を年度内に完了させるのは困難と考え、1年間の研究期間延長が認められたところとなっている。 平成30年度後半には、長年米国の精神障害者の就労に関する研究を行ってきた研究分担者が加わったことにより、幅広く英語圏の文献をレビューできるようになってきており、1年間の延長をすることと合わせて、より深い研究成果を得ることができると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定では、平成30年度で研究が終了する予定であったが、研究成果の発表や報告書作成など一連の作業を年度内に終了させることが困難な見込みとなってきたため、1年の研究延長し認められたところである。
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今後の研究の推進方策 |
データ数が少ないことから、評価尺度の下位項目や職場要因との関連など細かい分析を行うことが必要と考えている。分析に時間はかかるがこれまでにはない研究の成果が得られるものと考えている。 次年度については、国内および国際学会での口頭発表を行い、最終的には査読のある国内の学会誌と国際学術誌へ投稿することを予定している。また研究成果報告書を作成し研究協力者への配布なども終了させることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度が研究最終年度となるため、学会発表や他の研究者との情報交換のための出張旅費の確保や、報告書の作成印刷と配布などの予算が必要となるため、最終年度に予算を繰り越すことが必要と考えたため。
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