研究課題/領域番号 |
15K03969
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
柳沢 敏勝 明治大学, 商学部, 専任教授 (30139456)
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研究分担者 |
小関 隆志 明治大学, 経営学部, 専任准教授 (20339568)
中川 雄一郎 明治大学, 研究・知財戦略機構, 研究推進員 (30097191)
久保 隆光 明治大学, 商学部, 専任講師 (70720671)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 社会的連帯経済 / 社会的経済 / 社会的企業 / 社会的協同組合 / ソーシャルキャピタル / 協同組合 / 互酬 / SDGs |
研究実績の概要 |
1990年代以降21世紀の今日まで地球規模での格差拡大が続いているように、貧困化に伴う様々な社会問題が堆積している。これら諸問題に対処すべく2015年9月の国連総会において2030アジェンダが採択され、世界共通の課題として持続可能な開発目標SDGsが提起されている。しかしながら、わが国政府の方針にもみられるように、SDGsの担い手に関する理解は必ずしも一様ではない。本研究においてはSDGsの主たる担い手を社会的連帯経済だとの想定に立って、文献研究ならびに実態調査を課題とした。とくに急速な人口の高齢化と格差の拡大という同じテーマに直面している日韓の社会的連帯経済を取り上げ比較研究の実施を課題としてきた。2018年度は国連内に設置された機関横断的組織である社会的連帯経済タスクフォースTFSSEの各種ペーパーを収集し文献研究のテーマとした。その中でも、とくに基本的な考え方を提示したポジションペーパー(2014年9月)は興味深い文献であり、SDGsの主たる担い手は社会的連帯経済組織であり、その中核が各種協同組合であるとの指摘はきわめて重い。この指摘を確認することをも目的のひとつとして、2018年10月にビルバオ(スペイン)で開催された国際会議GSEF(Global Social Economy Forum)に出席し、会議の傍聴(同行メンバーが日本での事例報告をした)、資料収集をはかった。得られた知見のひとつはSDGsとSSEとの密接な関連性であり、日本ではまったく議論すらされていない世界の現実についてであった。他方、日韓比較研究のため韓国でのヒアリング調査を実施したが、その目的は「協同組合都市ソウル」を宣言したソウル市の社会的連帯経済支援策の全体像の把握であった。協同組合都市ソウルの社会的連帯経済政策の全体像に関する李教授(韓神大学)の講義は有意義なものであった。
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