研究課題/領域番号 |
15K03987
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
松岡 千代 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (80321256)
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研究分担者 |
濱吉 美穂 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (80514520)
後藤 小夜子 佛教大学, 保健医療技術学部, 助教 (80712182)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 多職種連携実践 / 多職種連携教育 / 介護支援専門員 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、地域包括ケアシステム推進に不可欠な在宅医療と介護を一体的に提供できるケア専門職のIPW(Interprofessional Work)力の向上を目指したIPE(Interprofessional Education)プログラムの開発と普及である。 今年度は、主にIPWトレーナーの育成を目指し、大学教員と指導的な立場にある介護支援専門員を対象としたIPWに不可欠なグループ・ファシリテーションのIPWスキルトレーニングを、米国からエキスパートを招聘して実施、その効果の評価を行った。IPWスキルトレーニング(グループ・ファシリテーション)は2日間のプログラムであり、ファシリテーションの3本柱であるBe・Set・Doを基盤とし、グループダイナミクスを活用してIPWメンバーの力を引き出すことを目指して、ファシリテーターとして必要な基本的信念と自己モニター力を身につけることを目標としている。参加者は、IPWとIPEに携わる学内外大学教員と介護支援専門員を含めた22名であり、参加者からの事後評価として、IPWトレーナーに対するグループ・ファシリテーションスキル獲得を目的としたIPWスキルトレーニングの有効性を確認することができた。 またIPEプログラムの開発の一環として、日本が直面している高齢多死社会における地域包括ケアの推進に欠かせない、エンド・オブ・ライフケアを中心課題としたIPW・IPEプログラム開発の必要性について、International Society of Advance Care Planning & End of Life Care 国際学会への参加や、佛教大学総合研究所プロジェクト研究(共生(ともいき)の理念に基づいた保健医療福祉専門職のためのIPEプログラムの開発と評価)との連携をとおして、次期研究課題の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度は本研究課題の最終年であったが、最終的な目的・目標を達成するに至らず補助事業期間延長を申請したところである。今年度は、昨年度の課題として残された、本研究の特徴であるIPW・IPEのミックスメソッドによる実態調査として、質的分析結果のまとめ、量的研究(質問紙調査)の実施と成果発表を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度の研究推進方策は、本研究の特徴であるIPW・IPEのミックスメソッドによる実態調査として、質的分析結果のまとめ、量的研究(質問紙調査)を実施し、研究全体もまとめを行う。これら双方の研究結果に基づき、本研究課題の最終目標である、IPEプログラムのパッケージ化とマニュアル作成、教材・ツールの作成を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度より研究分担者を2名追加し、これまでに行ってきた介護支援専門員へのインタビュー結果の質的分析と介入研究の分析とまとめ、そして量的研究(質問紙調査)の実施を予定していたが、研究代表者の両親の介護問題に加えて、学内外の業務が多忙となり、当初の予定どおりに計画を実行することが困難となったため。 今年度は、前年度の研究分担者1名が退職したため、新規の研究分担者を追加し、学内における質的データ分析と、最終年にあたっての残された課題の追考と、研究全体のまとめを行っていく予定である。
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