研究課題/領域番号 |
15K03988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
桜井 政成 立命館大学, 政策科学部, 教授 (90425009)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 社会的企業 / NPO / カナダ / 貧困 / ボランティア / コミュニティディベロップメント |
研究成果の概要 |
本研究では、カナダでのNPOによる貧困地域支援の事例を調査分析することで、社会的企業化を進めつつ、社会参加機能も維持(あるいは強化)する「架橋モデル」について、その支援実践と、存立させる組織関係性要因を考察し、日本の今後の生活困窮者支援へ与える示唆や、実践可能性についても検討した。カナダにおける社会的企業の成立過程を分析した結果では多くがNPOを母体とし、またそのNPOもコミュニティ・ベースドな活動を行う組織であることが明らかとされた。日本での適用可能性について、事業型NPOにおける、クライエント支援のネットワーク形成の分析によって、その応用性が明らかとなった。
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自由記述の分野 |
社会学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カナダの社会的企業モデルについては他の先進諸国のそれと大きく異なるものではない。しかしながら日本において社会的企業の議論では、その事業性に強く重きを置いた議論がなされがちである(ソーシャルビジネス論)。これに対して本研究が明らかにしたのは、NPOが持つ市民性や非営利性を保ちながら、地域コミュニティへの貢献を意識し、社会的企業あるいは事業型NPOを発展させるというモデルであった。このため、日本における貧困地域支援での活動のモデルとして、これまでの社会的企業論とは一線を画す形で学術的にも、実践的にも今後の議論に資するものを提供できたのではないかと考えている。
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