本研究はアジアにおけるNGOの社会福祉サービスの今後の事業展開を考えるために、アジアにおいて経済活動が活発であり、また近年、中国や台湾と慈善活動で密に連携をとっている香港社会を取り上げた。研究方法は、HKCSS(Hong Kong Council of Social Service)の状況について現地調査をおこなうとともに、香港や中国の慈善団体に関する各種文献により、慈善活動の歴史、事業内容などについて分析をおこなった。その結果、香港はイギリス統治下にある時代から大陸からの移民による互助活動が活発におこなわれており、今日の香港社会の福祉事業や慈善団体の基礎となっていることが明らかになった。
|