研究課題/領域番号 |
15K04048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
秋山 学 神戸学院大学, 心理学部, 教授 (10252743)
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研究分担者 |
清水 寛之 神戸学院大学, 心理学部, 教授 (30202112)
長谷川 千洋 神戸学院大学, 心理学部, 教授 (80551390)
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研究協力者 |
根田 貴弘
趙 毅飛
黒川 優美子
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 家計 / ニューメラシー / 意思決定 / Iowa Gambling Task / 経験に基づく意思決定 / 金融リテラシー |
研究成果の概要 |
ニューメラシーが低い場合,複利やリボルビング方式による支払いに関する理解を尋ねると,偶然に委ねて回答する傾向が示唆された。ニューメラシーが著しく低い群においては,詐欺被害に遭うあるいは遭いそうになった比率も高かった。 ギャンブリング課題を用いた研究では,試行錯誤を経て獲得する情報を事前に入手した場合であっても,試行錯誤経験による影響が強くなり,客観的な情報と試行錯誤により得た経験からの情報とを統合することが難しくなることが示唆された。 デフォルトが設定されていることを認識すると,従前の決定をそのまま踏襲するという簡便な授かりものとしてデフォルトが機能する可能性を示唆した。
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自由記述の分野 |
社会心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ニューメラシーという日常生活における数的運用能力を確認する簡便な尺度の日本語版を試行し,複利やリボルビング方式による支払いに関する理解において,ニューメラシーが低い場合,もっともらしい回答を考えることを放棄し,回答を偶然に委ねてしまう傾向がみられた。これは,ニューメラシーの低さと借財に関わる知識の不測が相互に影響し合い,借財の返済見通しなどにおいて消費者に不利なる判断を導く可能性を示している。また,購買行動のように,購買のたびに,その意思決定の利得・損失の試行錯誤を繰り返す場合,その状況の客観的な説明を教示しても,試行錯誤から得られる経験と教示された情報が統合されにくいことを示唆している。
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