中学および高校の時期において,自分というものを見極め,自分らしい人生を形成したいという意欲は高まること,それは特に,進路決定課題と相互に影響し合いながら進むことが明らかにされた。自分の価値観や生き方の答えをもっていることが進路決定にもプラスの影響を与えることが示され,目の前の進路決定という課題をより広い視野でとらえ,取り組むことの意義が示唆された。 ただし,そのような意識の一方で,他者と協調したいという意識はずっと高く保たれるのも特徴であった。「主体性」といいながらも,他者との葛藤を避ける選択肢を暗黙の前提としている可能性も指摘された。
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