研究課題/領域番号 |
15K04094
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
菅原 伸康 関西学院大学, 教育学部, 教授 (70412913)
|
研究分担者 |
渡邉 照美 佛教大学, 教育学部, 准教授 (60441466)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 障がい児者 / 家族 / きょうだい / アイディンティティ |
研究実績の概要 |
本研究は、障がい児者を家族にもって生きるということが、家族成員にとってどのような経験であり、どのような意味をもつのかについて、家族成員間の相互の影響に着目し、個と関係性のアイデンティティの視点から明らかにすることが目的である。平成30年度は、前年度の面接調査で不明な点を中心に聞き取り、作成したTEM図を調査協力者に確認・修正してもらい完成させるために、質問紙調査を継続し、分析を行った。また、前年度の質問紙調査の結果と面接調査で得られた結果の比較を行った。具体的には、前年度の質問紙調査の結果と平成27年度・28年度の面接調査で得られた結果と比較を行い、障がい児者家族であることの個と関係性のアイデンティティ様態について考察をした。障がい児者の家族の個と関係性の明らかにするために、TEM分析を行い、それについては当初の計画通り完了した。しかし、TEM分析をより発展させたTEA分析(複線径路等至性アプローチ,TEMはTEAの分析の一部)を用いて分析した方が、目的をより精緻に明らかにできる。TEAでは、本人の経験における分岐点での自己を記述するのが特徴であり、研究協力者に再度確認する必要がある。追加で面接とTEA分析を行うため、延長を希望し承認された。さらに、得られた成果は、書籍として出版予定であり、広く社会に還元する予定である。 その実績を以下に記す。 ・共同研究者との打ち合わせを4回行った。 ・研究分担者との打ち合わせを5回行った。 ・面接調査を行った母親、きょうだいと、原稿の打ち合わせを8回行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、平成30年度は、前年度の面接調査で不明な点を中心に、再度、聞き取りを行い、作成したTEM図を調査協力者に確認・修正してもらい完成させることができた。 また、質問紙調査を継続し、質的な視点から「個と関係性のアイデンティティ」を明らかにするために分析を行い、前年度の質問紙調査の結果と面接調査で得られた結果の比較を行った。
|
今後の研究の推進方策 |
障がい児者の家族の個と関係性の明らかにするために、TEM分析を行っており、それについては当初の計画通り完了した。 しかし、TEM分析をより発展させたTEA分析(複線径路等至性アプローチ,TEMはTEAの分析の一部)を用いて分析した方が、目的をより精緻に明らかにできる。 TEAでは、本人の経験における分岐点での自己を記述するのが特徴であり、研究協力者に再度確認する必要がある。追加で面接とTEA分析を行う。 また、これまでの成果を、ミネルヴァ書房より出版予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
計画していたより、効率的に調査等が行えたことにより、出張額を抑えることができたため、未使用額が生じた。使用計画としては、研究成果の出版費用等に充てる(ミネルヴァ書房より出版予定)。
|