本研究では別れて暮らす父親の関わり、両親の協力、家族システムと子どもの成長について心理学的調査を行った。10年前に比べて父子面会交流実施は増加し、母親の意識の変化もうかがわれたものの、子どもの意思確認は十分とは言えず、真に子どもためになる面会交流実現の重要性が示された。 さらに、17年後の追跡インタビュー調査により、母子が密着しやすい学童期や、子どもの反抗が顕著になる思春期に、両親同盟がつくりにくく、いずれか一方の親を価値下げするような家族システムが生ずるが、子どもの成長とともに、父子サブシステムが徐々に独立していくことが示された。
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