研究課題/領域番号 |
15K04116
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高野 明 東京大学, 学生相談ネットワーク本部, 准教授 (50400445)
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研究分担者 |
慶野 遥香 東京大学, 学生相談ネットワーク本部, 助教 (10633224)
江上 奈美子 東京農工大学, 保健管理センター, 講師 (80708793)
田中 崇恵 東京大学, 学生相談ネットワーク本部, 助教 (80737750)
川崎 隆 東京大学, 学生相談ネットワーク本部, 助教 (60747509)
池田 忠義 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (70333763)
杉江 征 筑波大学, 人間総合科学研究科(系), 教授 (70222049)
太田 裕一 静岡大学, 保健管理センター, 准教授 (70324142)
古川 真由美 東京大学, 学生相談ネットワーク本部, 非常勤講師 (80747519)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | カウンセリングの効果 / 学生相談の評価 |
研究実績の概要 |
平成27年度は,カウンセリングの効果測定への取り組みに向けて,その基盤となる研究を行った。「学生相談におけるカウンセリングの効果をどのようにとらえるか」「その効果をいかに評価するか」という2点を検討するために,質問紙によるカウンセリング効果に対する意識調査(研究①),Outcome Questionare-45.2(OQ-45)を用いた学生相談のカウンセリング効果測定(研究②),各大学の学生相談における効果測定への試みを収集,検討するための視察調査(研究③)を行った。 研究① 学生相談におけるカウンセリング効果に対する意識調査:学生対象の調査を平成27年11月に実施し,すでに調査を実施していた教職員対象のデータと学生相談カウンセラー対象のデータとともに解析を行った。 研究② 学生相談におけるカウンセリング効果の測定:アメリカで用いられているカウンセリングの効果測定するための尺度である,OQ-45を学生相談実践で使用し,日本の学生相談への適用可能性を検証した。それをもとに,学生相談において評価すべき効果について具体的に検討を行った。 研究③ 効果測定を実施する学生相談機関への視察:海外視察としては,10月に,Association for University and College Counseling Center Directors(AUCCCD)の年次大会に参加して,アメリカにおける学生相談の評価の実態について調査を行った。また,国内視察としては,12月に,学生相談活動の評価を行っている九州大学キャンパスライフ・健康支援センターを訪問し,学生相談実践の場における運用の工夫,困難事例などについて調査した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の進捗状況については,平成27年度の研究実施計画がほぼ達成され,おおむね順調に進展している。当初の計画通り,質問紙によるカウンセリング効果に対する意識調査(研究①),OQ-45を用いた学生相談のカウンセリング効果測定(研究②),各大学の学生相談における効果測定への試みを収集,検討するための視察調査(研究③),の3つの研究を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は,前年度に実施した研究を踏まえて,日本の学生相談に適した効果測定尺度の作成を目指す(研究④)。具体的には,効果測定尺度を作成し,その尺度の信頼性・妥当性の検証を行う。平成29年度には,前年度までの研究結果を総合し,作成した尺度の運用をして,その有用性について総合的に検討する(研究⑤)。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画に比べて,研究遂行のための物品の購入が遅れたことと,国内の視察先が想定以上に少なく,旅費の使用が抑えられた。
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次年度使用額の使用計画 |
研究遂行のための機器の購入を進め物品費を使用し,成果発表のための学会参加や打ち合わせ会議を行い旅費を使用する予定である。
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