研究課題
基盤研究(C)
本研究は、通常の外来治療を行っても6ヵ月以上にわたって軽度~中等度の抑うつ状態が持続しているうつ病患者に対し、集団行動活性化療法の効果検討と効果維持の検証を行い、治療効果に寄与している要因の検討も行った。31名の研究対象者の内、ドロップアウトを除く26名が治療を終了し、20名が3ヵ月後の維持評価まで終了した。結果、抑うつ症状の重症度を測る全ての尺度で、治療後に有意に得点が減少し、3ヵ月後まで維持された。また、抑うつ症状の改善には、環境中の報酬に対する知覚の上昇が寄与していた。さらに、活動の活性化や、学校・仕事における機能障害の改善が環境中の報酬に対する知覚を上昇させることが示された。
臨床心理学