研究課題/領域番号 |
15K04125
|
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
中村 菜々子 中央大学, 文学部, 教授 (80350437)
|
研究分担者 |
五十嵐 友里 東京家政大学, 人文学部, 講師 (00551110)
堀川 直史 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80101781) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 人工透析 / 睡眠 / 非薬物療法 / メンタルヘルス |
研究実績の概要 |
本研究全体では、人工透析患者のストレス症状の1つである「睡眠の質の低下」の改善あるいは予防について、心理学的な研究を行うことを目的としている。そのために、1)先行研究の展望を行なうこと、2)透析患者に参加してもらい、介入研究と調査研究を実施すること、3)先行研究と本研究の知見を元に患者向けの睡眠改善に役立つ情報をまとめ、まとめた内容を患者自身に評価してもらうことを計画している。 このうち2020年度は、1)透析患者の睡眠の質改善に役立つ非薬物療法に関する介入研究の論文を投稿する、2)透析患者の睡眠実態に関する調査を行なう、の2点を行なうことを計画した。 2020年度は,第1に人工透析患者42名を対象として、抑うつ症状や睡眠の質をアウトカムとした非薬物療法について英語論文を作成し、投稿した。第2に、人工透析患者の睡眠実態調査に関しては、調査準備は行なったが新型コロナウイルス感染症の流行により生活状況が変化したため、調査実施を1年延期することとした。第3に、調査実施がかなわなかったため、今後の研究実施のためのフィールド確保活動を行なった。1施設協力施設が得られ、院長および公認心理師とウェブ会議を実施できた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り論文を投稿でき、調査実施の準備を行なった。計画していた調査実施を遅らせる判断をしたことは研究自体が遅れたためではなく、社会情勢(新型コロナウイルス感染症の流行)によるものであること、および調査が実施できなかった代わりに今後の研究実施のためのフィールド確保活動が実施できたため、研究全体としては計画通り進展していると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症の流行を事由として研究全体を1年延期することを考えている。当初の計画では,2020年度に論文投稿および調査実施,2021年度に調査結果に基づいて作成した患者向け情報(冊子またはウェブページ)の患者による評価と情報の改訂を計画していた。 研究の1年延期に伴い,上記計画は以下の計画になる予定である。 2021年度に人工透析患者を対象とした睡眠実態調査の実施,2022年度に調査結果に基づいて作成した患者向け情報(冊子またはウェブページ)の患者による評価と,評価に基づいた情報の改訂を計画している。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に実施を計画していた調査を行なわなかったため。また,打ち合わせ等の旅費が新型コロナウイルス感染症の流行に伴って生じなかったため。未使用分は2021年度の調査に使用し,用いなかった旅費については調査実施および2022年度の研究に協力してくださる患者への謝金に使用予定である。
|