研究課題/領域番号 |
15K04125
|
研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
中村 菜々子 中央大学, 文学部, 教授 (80350437)
|
研究分担者 |
五十嵐 友里 東京家政大学, 人文学部, 講師 (00551110)
堀川 直史 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80101781) [辞退]
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 人工透析 / 睡眠 / サイコネフロロジー / 抑うつ状態 / 運動療法 |
研究実績の概要 |
本研究全体では、人工透析患者のストレス症状の1つである「睡眠の質の低下」の改善あるいは予防について、心理学的な調査研究を行い,さらに非薬物療法による介入研究を行うことを目的とした。3年間の研究代表者の出産・育児による中断期間を挟み,全体として以下の研究を実施した。 まず,透析患者の睡眠の質,睡眠の質に影響を与える大きな要因の1つである透析患者の抑うつ状態,睡眠の質や抑うつ状態を改善するための非薬物療法の現状について先行研究を展望した。 次に,先行研究の展望の結果,人工透析患者(医療施設における血液透析患者)にとって心身の負担が低く,かつ多忙な透析中でも実施可能な方法として軽運動をベッド上で実施することが有望であることが考えられた。しかしながら先行研究では,高負荷の運動や器具を用いた有酸素運動の実施に関するエビデンスが多い一方で,特別な器具を用いない軽負荷の運動に関するエビデンスは十分ではなかった。そこで2つの医療機関と連携し,計42名の人工透析患者に協力を得て,準ランダム化比較試験を行った。 そして,先行研究の展望の結果,透析患者およびその全段階である慢性腎臓病患者については,睡眠の質や睡眠衛生行動に関する実態調査が不足していることが明らかになったので,患者パネルを有する調査会社において,透析患者・慢性腎臓病患者計1080名に協力を得て調査研究を実施した。睡眠衛生行動の尺度については慢性腎臓病・透析患者のデータで標準化されたものがなかったため,因子分析を行った。また,睡眠の質評価との重回帰分析を実施した。
|