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2017 年度 実績報告書

不眠症に対する自律訓練法の効果研究:薬物療法とのランダム化比較試験

研究課題

研究課題/領域番号 15K04133
研究機関九州大学

研究代表者

富岡 光直  九州大学, 医学研究院, 助教 (50380514)

研究分担者 須藤 信行  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60304812)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード不眠症 / 自律訓練法 / 非薬物療法
研究実績の概要

不眠症に対する自律訓練法(AT)の効果に関して検討した。
研究1では,心療内科受診者で多い,既に薬物療法が行われている患者に対しATを指導することが,不眠症の改善,薬物減量に効果があるかどうか検討した。 (症例1)は70代の女性で,第5公式を開始した4ヶ月後から睡眠剤減量開始。9ヶ月目で薬物療法終了となった。(症例2)は,AT開始9ヶ月目で薬物の漸減開始(フルニトラゼパム1T→3/4T)。この時期から第3公式以降の訓練を開始し,早朝覚醒の更なる改善が認められた。
研究2では,不眠症を抱え,かつ併存症状を有する患者を集団ATにて治療することで,不眠症および併存症状にどのような効果をもたらすかを検討した。対象は不眠症状を訴える患者7名。平均年齢は41.0歳。併存症として4名が疼痛,2名がめまい,1名が動悸・息苦しさを訴えていた。集団ATは2週間に1回,全6回実施し,第2公式まで指導した。治療の前後で抑うつ尺度,不安尺度,ピッツバーグ睡眠質問票,不眠重症度質問票,Epworth眠気尺度,症状に関するコントロール感(0~10点)の評価を実施した。治療後に併存症状の自覚的改善度を1点~4点で評価した。各尺度の治療前後の得点をt検定した結果,症状に関するコントロール感(p<0.01)のみで有意な差が認められた。併存症状の目標達成度の平均値は1.71で達成度は低かった。約3か月のATの実施により,対象者は症状のコントロール感を高めていた。しかし期間内において抑うつと不安,不眠症状,併存症状に有意な改善は示されなかった。
不眠症患者の服用している薬物減量に関して,ATは有効な方法であると考えられる。ただし,薬物を服用している患者では,AT前から睡眠に関して一定の改善が見られている。症状のコントロール感を指標とすることで,ATの効果の一部を評価する事が出来た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 不眠症に対する自律訓練法の効果:併存症状を有する患者での検討2018

    • 著者名/発表者名
      富岡光直,藤井悠子,吉原一文,波夛伴和,朝野泰成,鈴山千恵,須藤信行
    • 学会等名
      第59回 日本心身医学会総会ならびに学術講演会

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公開日: 2018-12-17  

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