研究課題/領域番号 |
15K04143
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
寺島 瞳 和洋女子大学, 人文社会科学系, 准教授 (30455414)
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研究分担者 |
藤里 紘子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 流動研究員 (50610333)
大久保 智紗 帝京平成大学, 臨床心理学研究科, 講師 (70637082)
伊里 綾子 立正大学, 心理学部, 特任講師 (20712897)
山田 圭介 つくば国際大学, 産業社会学部, 助教 (40642921)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | STEPPS / 境界性パーソナリティ障害 / 集団認知行動療法 / 感情調節 / 効果研究 |
研究実績の概要 |
平成28年度は,研究1で検討したSTEPPSのドロップアウト要因をもとに,マニュアルを改良すること,および日本の多くの施設にてSTEPPSの実施が可能となるようマニュアルを出版し,ワークショップを日本で実施することを目的としていた。また,ワークショップの受講者のうち希望する者に平成29年度の研究におけるファシリテーターの担当を要請することも目的としていた。 開発者のNancee Blum氏の紹介により,イギリスのSTEPPS TrainerであるRenee Harvey氏を招聘して,3月に2日間にわたるワークショップを実施した。ワークショップには23名の参加者があった。参加者からは実践的で,各自の臨床現場ですぐに利用できる内容であったとの感想を得た。 また,平成27年度に作成した境界性パーソナリティ障害に特徴的な症状の変化を測定できるQuEST日本語版(QuEST-J)の作成に関する論文を投稿した。さらに,大学生に実施したグループの結果等をBorderline Congress 2016および31st International Congress of Psychology (ICP2016)にて発表した。Borderline Congress 2016では,Blum氏,Harvey氏やその他の国々のSTEPPSの実践家と意見交換をし,日本でのSTEPPS実施への示唆を得た。 なお,平成28年度にマニュアルの日本語版を出版する予定であったが,原著者からSTEPPSの第3版がOxford University Pressから出版される予定との報告があり,日本語のマニュアル出版も第3版の出版を待つこととなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ワークショップの実施という本年度の主な目的は達成できたため,当初の計画通りにおおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は,学会等でSTEPPSを紹介することでファシリテーターの担当者を広く募集する。準備が整い次第,大学や病院等の各ファシリテーターの施設にて,ランダム化比較試験を開始し,その効果を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
ワークショップにて人数分のSTEPPSマニュアルを購入する必要が生じたが,一括購入するには残高が不足していたため残高を繰り越して,次年度予算と合わせて購入することとした。
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次年度使用額の使用計画 |
STEPPSマニュアルを購入する。
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