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2015 年度 実施状況報告書

日本語版 School Function Assessment(SFA)の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K04144
研究機関帝京平成大学

研究代表者

中島 恵子  帝京平成大学, 臨床心理学研究科, 教授 (50369120)

研究分担者 服部 環  法政大学, 人間社会研究科, 教授 (70198761)
金築 優  法政大学, 臨床心理学科, 准教授 (90454082)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワードSFA / 特別支援教育 / 合理的配慮 / 行動評価 / 学校生活機能評価 / 国際生活機能分類 / 小児後天性脳損傷 / 高次脳機能障害
研究実績の概要

国は障害者差別解消法を制定し、平成28年4月より法が施行された。これは「障害を理由とする差別」を禁止するものであり、同時に国の行政機関・地方公共団体等には障害者への合理的な配慮を法的義務と定めている。全国の学校での合理的な配慮の根拠資料として活用するために、学校での総合的なパフォーマンスを国際生活機能分類(ICF)に基づいて評価する米国のNCSピアソン社の『School Function Assessment』(学校生活機能評価、以下「SFA」)の日本語版SFA開発研究として、翻訳作業まで終了した。
本年度は、SFAの活用の有用性を広く伝えるため、また試行調査への協力者を集めるために、英語版SFAを活用した事例を、①日本臨床発達心理士会(全国大会 実践研究口頭発表:30分, 9月6日)、②日本神経心理学会(学術集会 ポスター発表:9分, 9月11日)、③日本心理臨床学会(第34回秋季大会 事例研究 口頭発表120分, 9月19日)、④日本高次脳機能障害学会(総会 一般口演9分, 12月11日)において発表した。このように各研究分担者や研究協力者がSFAの活用の有用性を広く伝えることで、試行調査への協力者を募ることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

全国で活用できる学校での合理的な配慮の根拠資料として、学校での総合的なパフォーマンスを国際生活機能分類(ICF)に基づいて評価する米国の『School Function Assessment』(学校生活機能評価、以下「SFA」)の日本語版SFA開発研究のために、まずNCSピアソン社(NCS Pearson, Inc.)と日本語版SFAのライセンス契約の交渉を行った。ピアソン社は、全般的知的機能の評価に一般的に使用されるウェクスラー式知能検査(成人知能検査:WAIS、児童用知能検査WISC)の出版社であり、知的財産権の保護に大変厳しいことに定評がある。ピアソン社から初回に提示されたライセンス契約書には、研究活動を細かく規定して制限する項目、翻訳業者に知的財産権の保障と責任を求めて厳しく規定する項目が数多く含まれていた。このピアソン社から提示されたライセンス契約書を示すと、翻訳業務に名乗りを上げていたすべての翻訳業者が辞退した。そのためにピアソン社とライセンス契約書の修正のための交渉を繰り返し、翻訳業者が引き受ける条件にまで修正するために契約書の提示から5か月の時間を必要とした。このために翻訳業者に翻訳業務を正式に発注するのが4か月遅れたためである。

今後の研究の推進方策

本研究活動への助成金を全額支出できると考えて予算を立てていたので、実際に活用できる直接経費の予算を基に研究計画の見直しが必要となり、予算項目の減額または削除を検討した。日本語版SFA開発研究として、予備調査・本調査の実施と標準値の設定に絞り込み研究活動を行うこととした。予定していた日本語版SFAの妥当性や信頼性の検証の準備調査は、今後の研究に引き継ぐものとする。
また、ライセンス契約書の交渉の件から生じた研究活動の遅れは、研究分担者の研究活動の前倒しできる作業を先行して実施する並行作業を取り入れながら解消していくことに取り組むこととする。

次年度使用額が生じた理由

ピアソン社から提示された知的財産権の厳しい規定を含んだライセンス契約書を修正する交渉を行ったことから、翻訳業者に翻訳業務を正式に発注するのが4か月遅れたため、その後の予算執行が平成27年度内に行えなかったので次年度使用額が発生した。

次年度使用額の使用計画

これらの未執行分は、次年度に順次予算を執行する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 脳外傷後に自傷行為を呈した児童へのCAPDアプローチ-後遺症評価へのSchool Function Assessmentの活用 -2015

    • 著者名/発表者名
      馬屋原 誠司 (研究協力者 ・ 所属 : 広島県立教育センター ふれあい相談室)
    • 学会等名
      第39回日本高次脳機能障害学会学術総会一般口演 2C8-4
    • 発表場所
      ベルサール渋谷ファースト(東京都渋谷区)
    • 年月日
      2015-12-11 – 2015-12-11
  • [学会発表] 交通事故の数年後から自傷行為を発現した児童の長期経過の報告-School Function Assessmentによる学校での子どもへの合理的な配慮の検討-2015

    • 著者名/発表者名
      馬屋原 誠司 (研究協力者 ・ 所属 : 広島県立教育センター ふれあい相談室)
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第34回秋季大会 事例研究 OA6-07
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル本館(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2015-09-19 – 2015-09-19
  • [学会発表] 脳外傷の数年後に発達の停滞を呈した児童へのCAPDアプローチ-School Function Assessmentからつまずきを早期発見する試み-2015

    • 著者名/発表者名
      馬屋原 誠司 (研究協力者 ・ 所属 : 広島県立教育センター ふれあい相談室)
    • 学会等名
      第39回日本神経心理学会総会 口演発表
    • 発表場所
      札幌市教育文化会館(北海道札幌市)
    • 年月日
      2015-09-11 – 2015-09-11
  • [学会発表] 脳外傷の数年後から自傷行為を発現した児童への長期経過の報告-School Function Assessmentによる学校での子どもへの合理的な配慮の検討-2015

    • 著者名/発表者名
      馬屋原 誠司 (研究協力者 ・ 所属 : 広島県立教育センター ふれあい相談室)
    • 学会等名
      日本臨床発達心理士会第11回全国大会 実践研究発表・実践セミナーB
    • 発表場所
      広島国際会議場(広島県広島市)
    • 年月日
      2015-09-06 – 2015-09-06

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公開日: 2017-01-06  

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