• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

コンドーム使用時の羞恥感情の適応的機能とその制御によるコンドーム使用促進

研究課題

研究課題/領域番号 15K04145
研究機関上智大学

研究代表者

樋口 匡貴  上智大学, 総合人間科学部, 教授 (60352093)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードコンドーム購入 / コンドーム使用 / 羞恥感情 / インターネットトレーニング
研究実績の概要

コンドーム使用時には羞恥感情が強く生起し,それがコンドーム使用を強く阻害することが指摘されている。そしてこの羞恥感情には適応的な機能もある。そのため,羞恥感情を感じていてもなお,コンドーム使用が可能になるようにする必要がある。
平成30年度には,先行研究の展望ならびに【研究3;コンドーム使用時の羞恥感情の制御を目指した介入プログラムの効果研究】を行った。平成29年度までの調査および予備的な実験の結果をもとに,30秒間のビデオ映像を作成した。このビデオでは男性および女性が「コンドームを使う人はかっこいいと思います」「コンドームを使おうって伝えてくれる人はかっこいいと思います」「コンドームを使う人は信頼できます」「コンドームを使おうって伝えてくれる人は,自分たちのことを真剣に考えてくれていると思います」といったメッセージを含むものであり,これらのメッセージの後に「コンドームを使いましょう」という呼びかけがあった。
452名の「コンドームを使っているが,常に使っているわけではない」成人男女を対象にしたインターネット経由での無作為化比較試験によって,本ビデオ映像の効果を検討した。事前測定の後にランダムに割り付けた半数の参加者に対して上記ビデオを視聴させ(介入群),もう半数には単純に「コンドームを使いましょう」という呼びかけだけのビデオを視聴させた(待機群)。その10日後に事後測定を行った。
データ解析の結果,コンドーム使用時の羞恥感情およびコンドーム使用の自己効力感については介入の効果が見られなかったのに対し,女性の介入群における直近10日間でのコンドーム使用率については有意な増加効果が認められた(待機群58.10% vs. 介入群72.97%, 効果量d = .41)。すなわち,本研究において構成したビデオ映像が女性に関しては一定のコンドーム使用促進効果を持つことが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] ビデオフィードバック法によるコンドーム購入インターネットトレーニングの効果2018

    • 著者名/発表者名
      樋口匡貴・中村菜々子
    • 雑誌名

      日本エイズ学会誌

      巻: 20 ページ: 146-154

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi