研究課題/領域番号 |
15K04158
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
志村 ゆず 名城大学, 人間学部, 准教授 (90363887)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 軽度抑うつ症状 / 高齢者 / ライフレヴュー法 / 効果研究 / 心理療法 |
研究成果の概要 |
軽度抑うつ症状を有する60歳以上の高齢者を大規模調査によってスクリーニングした。その中から面接依頼に承諾した対象者をライフレビュー群(LR群)と待機リストによる統制条件群(WLC群)に分け、効果評価を実施した。LR群では関係性に留意しながら人生について語られた内容についてより具体的に語ってもらうことに留意し、前のセッションで語られた内容から手がかりを与えながら、1回90分の面接を10回以上実施した。2要因の混合計画の分散分析を行ったところ、WLC群よりもLR群のほうが、抑うつ症状が統計的に有意に得点が低下していることが示された。
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自由記述の分野 |
臨床心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重度のうつ病の治療の選択肢としては第一優先として薬物療法が挙げられる。ところが多くの高齢者は、軽度の抑うつ症状を有していることがある。軽度の抑うつ症状では人生の見直しや残りの人生を有意義に送るために生き方を考えることが課題となる。その場合の治療の選択肢に心理療法が挙げられる。本研究では心理療法の一つであるライフレビュー法が軽度な抑うつ症状の高齢者にとっての治療の選択肢となりうることが示された。本研究は、高齢者の心理療法の多様性を増し、社会問題となっている8050問題の解決策の一つの可能性を示した。また効果評価を行い実証性を追求した研究の一つとして学術的な意味をもたらした。
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