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2018 年度 実施状況報告書

緩和ケアにおける遺族の不適応を予測するアセスメントツールの開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 15K04170
研究機関神戸松蔭女子学院大学

研究代表者

大和田 攝子  神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 教授 (10340936)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワードアセスメントツール / 看護師 / 遺族 / 死別 / 緩和ケア
研究実績の概要

本研究は、医療従事者が患者の死別前から家族の不適応を予測するための簡便かつ有効なアセスメントツールの開発を目的とする。本研究では、患者の死別前から前方視的に調査を実施し、医療従事者によるリスク評価と遺族自身による精神症状の評価との関連を検討する。
看護師によるリスク評価は平成30年3月末で終了し、看護師が独自に作成した悲嘆予測チェックリスト(10項目)および死別後支援の必要性の評価を行った家族(患者の主たる介護者)は計578名となった。本年度は、昨年度に引き続き、患者の家族(遺族)に対して患者の死から6か月および1年が経過した時点で自記式質問紙を郵送し、精神症状の評価を求めた。質問項目は気分・不安障害を測定するためのK6や複雑性悲嘆を測定するためのICG、健康関連QOLを測定するためのSF-12v2などである。遺族に対する質問紙調査は平成31年3月末で終了し、現時点で看護師によるリスク評価と遺族自身による精神症状の評価(6か月後と1年後)のすべてが揃っているデータ数は139名である。
本年度は死別後6か月時点のデータを用いて分析を行った。その結果、看護師による死別後支援の必要性の評価は、K6とICGおよびSF-12v2の一部で関連が認められた。また、悲嘆予測チェックリストのすべての項目が看護師による死別後支援の必要性の評価と関連が認められた。このことから、本研究で作成したアセスメントツールを用いて患者の死別前から家族の不適応を予測しうることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

悲嘆予測チェックリストを用いた看護師によるリスク評価と患者の家族(遺族)に対する質問紙調査を予定通り実施し、当初目標としていたデータ数に達したことは本年度の成果であると考える。

今後の研究の推進方策

看護師によるリスク評価および遺族自身による精神症状の評価は平成31年3月末ですべて終了したため、今後はこれらのデータを分析し、看護師が患者の死別前から家族の不適応を予測できるかどうかを検討する。また、これらの研究成果は学会等で発表予定である。

次年度使用額が生じた理由

十分なデータ数を確保するのに時間を要したため、研究成果の発表を次年度に先送りすることとなった。本年度の未使用額は、研究発表のための旅費などに充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 遺族の不適応を予測するアセスメントツール開発に関する研究(1)―看護師による死別後支援の必要性の評価―2019

    • 著者名/発表者名
      大和田攝子・大和田康二・城下安代・加山寿也・高松典子・東一
    • 学会等名
      第24回日本緩和医療学会学術大会
  • [学会発表] 遺族の不適応を予測するアセスメントツール開発に関する研究(2)―悲嘆予測チェックリストを用いた予測要因の検討―2019

    • 著者名/発表者名
      大和田攝子・大和田康二・城下安代・加山寿也・高松典子・東一
    • 学会等名
      第24回日本緩和医療学会学術大会

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公開日: 2019-12-27  

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