| 研究課題/領域番号 |
15K04173
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| 研究機関 | 福岡大学 |
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研究代表者 |
大上 渉 福岡大学, 人文学部, 准教授 (50551339)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 犯罪者プロファイリング / 銃器犯罪 / 暴力団 / 銃撃 / 射殺 / 発砲 / 類型化 / 捜査 |
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| 研究実績の概要 |
本助成研究は，銃器犯罪について，行動科学的見地に基づいた実証的検証に取り組んでいる。銃器犯罪は，一般市民が被害者となる事件が数多く発生しているにもかかわらず，物的証拠も，目撃証言も乏しく，これらの証拠を精査し積み上げていく，伝統的捜査手法では行き詰まりやすく，多くの事件が未解決のままとなっている。また銃器犯罪に関する学術的論証についても，これまでのところ深まっておらず，テロリスト研究や暴力団研究において，副次的に触れられているに過ぎない。
そこで，本助成研究においては，銃器の発砲・射殺事件を全国規模で集積し，それをデータ・マイニング的に分析することで，銃撃事件の類型化を行うことを目的としている。もし，銃撃事件の類型を明らかにすることができれば，各類型における犯人の個人属性や犯行特徴などを集約的に捉えることが可能となり，類型間の比較も行えるようになる。またそこから得られた知見は，とりもなおさず，銃撃事件に対して，場当たり的捜査ではなく，攻略的捜査を可能にすることにも寄与するであろう。
本助成研究は，平成27年度から開始している。平成27年度には，銃撃事件に関する文献的調査を行った。平成28年度は，本研究の根幹をなす，銃撃事件のデータベース作成に着手した。データベースの情報ソースには，新聞記事データベースを用いている。現在データベースは，1989年から2005年までに発生した銃撃事件の975件の入力が完了している。そのうち，犯人が検挙された事件については732件，犯人が検挙されていない未解決事件については，243件である。着手前の想定以上（3倍以上）の事件データを集積できたことは，今年度の大きな成果であるといえる。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請時の計画では，平成28年度の半ばまでに事件データの収集と入力を完了する予定にしていたが，既に述べた通り，想定以上の事件数があり，現時点では，1989年から2005年までの975件のデータの入力が完了している。したがって，現在までの進捗状況は「やや遅れいている」ということになる。
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| 今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況は「やや遅れている。」ので，入力担当者数を増員するなどして，入力体制の強化を図りたい。また全データ入力後に行う予定のコーディング作業については，外部業者に委託するなどして，期間の短縮を図り，早々に分析に着手したい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由については，主に「旅費」への支出が，当初の計画よりも下回ったことによるものである。研究進捗状況との兼ね合いにより，旅費への支出が予定よりも下回った。
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| 次年度使用額の使用計画 |
翌年分へ繰り越した助成金については，入力作業体制強化のため，「人件費・謝金」や外部業者への作業委託のための「その他」に充てることを検討している。
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