早期母子分離のストレス負荷における亜鉛とセレン抗酸化作用を明らかにするために、早期母子分離群と対照群のマウスを作成し、生後13週で海馬の亜鉛、セレン、血清の酸化損傷マーカーであるカルボニル化蛋白と8-OHdG量を測定した。その結果:1. 早期母子分離群に海馬のセレン含量が有意に低下したことが分かった。しかし、両群の海馬の亜鉛、銅とマンガン含量は有意差が認められなかった。2. 早期母子分離群に血清のカルボニル化蛋白と8-OHdG量が有意な上昇が認められなかった。以上の結果から早期母子分離により海馬のセレン含量に影響を与えるが、海馬の亜鉛、銅、マンガン含量に有意な影響を与えていないことが分かった。
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