研究課題
最終年度は、過去5年間の研究成果について取りまとめを行なった。昨年度から引き続いて、これまで得られた画像データを中心に網羅的な解析を行った。具体的には、信頼ゲームを用いた協調行動に関する実験において撮影した顔写真に画像解析を行った。画像に対してEckmanらのFacial Action Coding System に基づき客観的かつ詳細な表情の分析を行い、その表情データが、モデル自身の協調行動と顔写真に対する他者からの評定される協調性の高さ(見た目の信頼感)とどのように関連するか検討を行った。この成果は現在、国際的な学術雑誌に投稿され、2度の改稿を経て、改めて審査を受けている。近々、採択されるであろうと予想される。この他にも顔の魅力や顔認識について論文が採択された。加えて、成果の公開にも力を注いだ。これまで学術論文として公開してきた研究内容を総説の形式でまとめ、公益社団法人日本心理学会の機関紙である「心理学ワールド」に「左の顔と右の顔:悪い奴は左頬で笑う」と題した論文として掲載した。この記事は日本心理学会会員および認定心理士の全員に冊子媒体で配布されただけでなく、日本心理学会の公式webサイトに公開された。従って、誰もが手軽に目にすることができる。このような形で研究成果を一般の方に向け広く周知する機会を持つことができた(公開URL: https://psych.or.jp/publication/world089/pw04)。ただし、「心理学ワールド」における総説論文には、厳しい紙幅の制限があり、得られた研究費の成果の全てを含めることは困難である。そこで研究成果に関するさらに詳細な情報が得られるよう、成果公開のためのwebサイトを独自に作成した(公開URL: http://www3.psy.senshu-u.ac.jp/~mokubo/kakenhi.html)。
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Plos One
巻: 15 ページ: e0227513
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0227513
心理学ワールド
巻: 89 ページ: 9-12
心理学研究
巻: 90 ページ: 603-613
https://doi.org/10.4992/jjpy.90.182352
コンピュータ&エデュケーション
巻: 47 ページ: 12-17
http://www3.psy.senshu-u.ac.jp/~mokubo/kakenhi.html