研究課題/領域番号 |
15K04191
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
緑川 晶 中央大学, 文学部, 教授 (90421833)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 前頭側頭型認知症(FTD) / アルツハイマー病(AD) / 原発性進行性失語症(PPA) / 意味性認知症 / 神経心理学 / 眼球運動 / アイトラッカー |
研究実績の概要 |
前年度に実施した質問紙(HSS: Hyper-sensory and Social/ Emotional Scale)調査の結果を国際学会(10th International Conference on Frontotemporal Dementias Munich/Germany; August 31-September 2, 2016)にて報告した。また当該報告は同学会で同時に開催された介護者のためのセッションにも選定された。当該報告はJournal of Alzheimer's disease誌に掲載され(J Alzheimers Dis. 2016; 54(2): 549-558)、同雑誌のニュースとして取り上げられた他に豪州のメディアにも掲載された。本年度はデータ解析をさらに進め、認知症の専門誌に投稿したところである。本年度はまた共同研究先であるシドニー大学を訪問し新たな既存データの解析について討議し、共同研究を開始したところである。実験心理学的研究も進み、研究協力機関での倫理審査委員会で承認を受けた上で、眼球運動による主観/意図性の把握を開始したところである。予備的調査を踏まえ、第1回目の本調査を開始し、5名中3名の重度認知症患者において眼球運動の計測に成功し、2名においてキャリブレーションを踏まえた上で対象弁別の課題にも着手することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
質問紙による調査と解析が順調に進み一定の成果が見いだされた。実験心理学的研究も着手し報告性が確認されているため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き重度認知症患者の眼球運動の計測を行い意図/主観の評価を進める。またシドニー大学との共同研究として、引き続きデータの既存データベースの分析を進めることとする。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入を予定していたアイトラッカーが他研究費によって調達することができたため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
実験心理学的研究の共同研究先が中京地域であり、またシドニー大学(Brain and Mind Centre)との共同研究を引き続き進めるため、これらの旅費として使用する予定である。
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