アクティブ・ラーニングのグループ活動における姿勢や態度を評価する方法として、医学教育TBLで用いられる学生間の相互評価(ピア評価)に着目し、その信頼性・妥当性を教養教育においても検証し、学生のモチベーションや意識への影響を解明することを目的として、2019年度は以下の項目を行った。 (1)カリキュラムの整備、教科担当者へのFDの開催。対象とした教養教育のアクティブ・ラーニング科目「教養ワークショップ」は5年目となり授業形式は確立され、授業運営に当たる教員へのFDも組織内の委員会の年間スケジュールに組込み実施した。 (2)ピア評価の実施と結果分析。ピア評価はLMS「三重大学Moodle」上で実施され、すべての学生の入力状況のデータが集約された。「教養ワークショップ」は後期の科目であるため平成29年度のデータを主に総合成績との相関分析などを実施した。特に、「教養ワークショップ」のグループ活動における学習行動の学生間評価については、評価方法の周知徹底などの一定の条件を満たせば学生も教員と同様に評価できることが例証された。 (3)アンケートの実施。学内の第3者機関が統括する授業評価アンケートが実施されたが、ウェブ上の回収率が低迷し、信頼に足る解析は行われていない。 (4)研究実施体制の外部評価。全内容の評価は行われていないが、(2)の解析結果の一部については、研究発表の形で学外の有識者にウェブ公開された。
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