本研究は、近年世界的な規模で展開されている「教育への脳科学の適用」あるいは「エビデンスに基づく教育」の問題をめぐって、文献調査とインタビュー調査を通して検討したものである。研究成果として、第一には、徳認識論の知見からエビデンスに応答する教師に求められる倫理的資質・能力を明らかにしたこと、第二に、批判的脳科学の知見から、脳科学の知見の教育学における受容のあり方を明らかにしたこと、第三に、インタビュー調査を通して学校教員がエビデンスに対してどのような期待や不安を持っているかを明らかにしたことである。
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