研究課題/領域番号 |
15K04246
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
田畑 忍 玉川大学, 通信教育部教育学部, 助教 (10713290)
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研究分担者 |
守屋 誠司 玉川大学, 通信教育部教育学部, 教授 (00210196)
魚崎 祐子 玉川大学, 通信教育部教育学部, 助教 (20386650)
山口 意友 玉川大学, 通信教育部教育学部, 教授 (60413613)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 達成度の比較 / 支援体制 |
研究実績の概要 |
通信教育課程における学修指導で、中心的な役割を果たしている「印刷教材等による授業(以下、テキスト授業)」の適切な授業モデルの開発を目指し、平成27年度は、(1)「テキスト授業と面接授業の達成度を比較するための調査依頼及びアンケート項目の検討」、(2)「学修の達成度を比較するための調査」「Web を利用した遠隔教育で先進的な実践を行っている大学の学修方法とその支援体制等についての調査」の実施、(3)調査結果の分析及び研究成果の報告の3点を予定していた。 このうち、(1)については、年度初めに依頼を終え、夏期スクーリングにて(2)の実践を行った。(2)の学習の達成度調査については複数科目で実施し、その結果について報告した(3)。結果として、通信教育課程においては、重要なキーワードを理解しないまま学修を進め、科目試験を受験している学生(下位層)がいる可能性を確認できた。一方で、テキスト授業の方が面接授業と比べて中上位層の点数を取っている割合が多いという結果も確認できたた。これは、集中講義形式で行う面接授業よりもテキスト授業の方が、試験対策をした学生が多い可能性を示している。テキスト授業では中位層の学生が多かったことから、テキストの内容をわかりやすく解説するなどの支援を行えば、テキスト授業で学んでいる中位層の学生の理解度はより高くなる可能性があることが確認できた。 (2)の先進的な実践を行っている大学(イギリス・オープン大学、ドイツ・ハーゲン大学)の視察では、支援体制の重要性と学期制の導入のメリットなどが確認できた。また、遠隔教育を非常にポジティブに捉えており、Webを利用し学生にとってわかりやすい学習環境を提供していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度は調査などをほぼ予定通りに終えることができた。また、それらの結果についても論文・学会発表等で報告している。 しかし、レポート添削のアンケート調査項目の精査については十分に行えておらず、平成28年度に行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度はおおむね順調に進展しているので、平成28年度については予定通り、(1)「 ドイツのハーゲン大学、イギリスのオープン大学の視察で確認した学修方法とその支援体制についてより詳しく分析する」、(2)「平成27年度の分析結果等をもとに、通信教育課程における学修で中心的な役割を果たしているテキスト授業において質保障を実現する授業モデルについて検討し、実践のための準備をする」こととする。 なお、授業モデルについては、「TV会議システムを利用したグループ学修」と「テキスト授業での学びを円滑にするための補助動画」を検討しており、後者については補助動画を今年度よりLMSに載せ検証を始めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
田畑忍、守屋誠司、魚崎裕子については、海外視察を2月24日から行ったため、旅費などの精算が27年度中に間に合わず、繰り越しとなった。 山口意友については、事情により視察できなかったため、繰り越しとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
3名については、平成28年度、精算を行う。 1名については、平成28年度、旅費等で利用予定である。
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