本研究では、実科高等女学校の府県立への昇格と高等女学校への組織変更について研究を進めた。まず、研究を進めるにあたっての主たる作業として、史料の調査・収集を行い(国立公文書館、新潟県等)、収集した史料の分析を同時並行して進めた。本研究期間内では、新潟県佐渡郡において郡立・県立昇格と組織変更の誘致合戦を展開した町村の抗争に関する考察を全国学会で発表し、現在論文化を進めている。 暫定的な結論を述べるならば、実科高等女学校の昇格と組織変更には、設置する町村自体のニーズや近隣町村との誘致合戦、町村と府県との関係が強く反映されるため、いくつかのパターンが存在していたことが明らかとなった。
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