本研究では、19世紀末から20世紀初頭の欧米の大学間における女性大学人の交流や協力関係についてその実態を解明した。そのために、まずイギリスから女性教育史研究者を招聘した国際シンポジウムを開催し、トランスナショナルな女性教育史研究の枠組みと方法論を検討した。次いでアメリカとイギリスの大学での資料調査により、英米間アメリカの女性大学人の交流を、①留学、②女性研究者の移動、③国際大学女性連盟の結成経緯と活動という3点において把握した。また研究期間の後半では、女性大学人の国際的活動に対する日本の関わりを、同時期に日本から英米に留学した女性大学人の事例検討を通して明らかにした。
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