本研究の目的は、①万引き被疑者および一般の少年を対象とした質問紙調査をもとに、万引きの規定要因を分析すること、②以前に万引き防止対策として試行的に実施した、ボランティア活動の課題について検討すること、③店舗の保安員などを対象としたインタビュー調査をもとに、万引き防止にあたり、ローカルな地域特有の問題があるのかどうかを検討することである。 分析の結果、①初めて万引きをした者と万引きを繰り返す者とでは、万引きを促す要因が異なること、②普段からボランティア活動に参加している人ほど、参加頻度が高いこと、③現在では、ローカルな地域特有の問題は見られなくなっていること、などが明らかとなった。
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