研究課題/領域番号 |
15K04332
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研究機関 | 共立女子短期大学 |
研究代表者 |
一前 春子 共立女子短期大学, 文科, 教授 (10399222)
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研究分担者 |
秋田 喜代美 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (00242107)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 保幼小連携 / 移行期 / 保育士 / 幼稚園教諭 / 小学校教諭 / 保護者 / 地方自治体 |
研究実績の概要 |
平成29年度の研究内容:保育者と小学校教諭に対するインタビュー調査を実施し、保幼小連携の取り組みの中で体験した連携の認識の「ずれ」について探索的に検討した。保育者の語りによると、連携が継続的に行われている学校・園においても保育者は、交流の位置づけの違いにより生じるずれ、子どもの学びの見とり方の違いにより生じるずれ、組織の職務や分担の違いにより生じるずれ、生活時間の違いにより生じるずれを感じていることが示された。子どもの移行を支援するという目的を共有していても、その移行を支援する体制や連携内容に関して相互に深く本音を伝え合う機会を得ることが課題であると考えられる。 研究の意義:本研究は、保育者・小学校教諭、保護者の意識の変化に焦点をあて、保幼小連携の効果を高める地方自治体の施策と保幼小連携の取り組みがもたらす効果の性質を明らかにすることを目的としてきた。前年度までの研究において、保育者・小学校教諭と保護者が認識した学校と園の連携の取り組みの効果が明らかになった。しかしながら、連携の取り組みがある期間継続的に行われている学校・園であっても、保育者と小学校教諭が持っている連携への認識が共有されているかどうかについては十分に検討されていない。保育者と小学校教諭の間には、連携のとらえ方の「ずれ」が存在することが想定される。そのような「ずれ」の存在を明らかにすることは、多様な保幼小連携の取り組みの実践に寄与すると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予定していた面接調査の実施期間が伸びたため、調査結果の分析・成果の公表の時期が予定よりも遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
保育者と小学校教諭に対するインタビュー調査でみられた保幼小連携に対する認識の「ずれ」の内容を整理し、その解消への方策を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:平成29年度に予定ししていたインタビュー調査の実施期間が伸びたたことで、成果の分析と結果発表を平成30年度に行うことになったためである。 使用計画:インタビュー調査の結果を学会で発表するための参加費・旅費および論文として発表するための投稿費用として使用することを予定している。
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