本研究は、ESDの教育政策や実践、評価方法を国際的に比較することと、東北地方の幼小中高等学校、大学におけるESDの実践の効果と評価をモニタリングして海外に発信することを目的としている。 1.ESDの教育政策についての国際的な比較研究について;令和元年度は平成30年度、29年度に続いて、本研究費で海外から政策立案者、研究者を招聘してセミナーを開催した(令和元年8月20日)。また、アジア太平洋ESDネットワークの主催する専門家会議(令和元年6月25日)、ユネスコ本部主催のESD/GCED国際会議(令和元年7月2日・3日)、岡山大学の主催する「ESDの教師教育に関するアジア・太平洋地域会議」(令和元年7月8日・9日)にて研究の成果を発表した。 2.東北地方のESDの実践の評価とフィードバック;東北6県および新潟県、栃木県、群馬県の幼稚園、小中高等学校144校のユネスコスクールを中心とした「ESDの効果と評価に関する質問紙調査」から得られた結果について、『ESD研究』第2号(令和元年8月)および『教員キャリア研究機構紀要』(令和2年7月刊行予定)に成果を掲載し、今後のESDの評価方法の研究の推進と教育実践の改善に役立てた。 3.ESDに関する大学の教員養成プログラム、教育委員会主催の研修会、免許状更新講習の実践的研究;(教員養成課程の授業、ユネスコスクール研修会、免許状更新講習において、質問紙調査の回答の評価にもとづきにESDの学校実践の改善と検討を行った。また、岡山大学の主催する「ESDの教師教育に関するアジア・太平洋地域会議」の教師教育における資質能力の検討に参画した(平成30年・令和元年度)。さらに、グローバルアクションプログラム後のESD for SDGsに対応した教員養成・教師教育プログラムの教育内容についての研究を進めた。
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