10大学へのインタビュー調査の結果、質の改善とその保証の取組みにはおおよそ2つの要素があることがわかった。ひとつが個々の教員への働きかけである。具体的には、IRやIEといった組織が、教員の教育に関わるデータをつぶさに収集・分析すると共にできるだけ当該教員にそのデータ分析結果を還元することで質向上の取組みに教員の理解を得るタイプである。もうひとつが委員会等に多くの教員を巻き込みつつボトムアップで組織全体としての質向上を図るタイプである。 この2つを組み合わせることで教育改善への取組みに意欲を持った教員によるボトムアップ型の教育改善に取り組む体制が、初めて整備されるものと考えられる。
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