研究課題/領域番号 |
15K04408
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
喜多村 徹雄 群馬大学, 教育学部, 准教授 (60466688)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 鑑賞教育 / 地域資源 / 現代美術 / 地域アートプロジェクト |
研究実績の概要 |
本研究の目的は「地域・地方で開催されるアートイベントという地域資源を活用して、美術館を利用して得られるのと同程度の鑑賞教育を実現する方法を研究・開発すること」である。平成29年度までに地域資源を題材にした3つの試行作品を制作し、大学・附属学校・地域連携事業のプロセスならびに学習効果の分析を完了している。平成30年度は、平成29年度に開発した題材に関する聞き取り調査を行った。その結果、当時被害にあった小学校に現在勤務する教職員間で、当時の状況にかかる伝聞について意見交換が行われていたことがわかった。このことから研究の目的「2.地域を学習する」を満たしたと考えられる。また、次年度に予定している実践に向けて、協力教諭と打ち合わせを重ねた。実施予定校種が確定するとともに、実践予定校区における地域資源の足がかりを得ることができた。これらは研究の目的を達成するための準備ではあるが、活用可能な地域資源を選定する重要な段階である。 本年度の実績は多くはないが、これは「現在までの進捗状況」の「理由」に示す通り、研究代表者は平成30年4月1日から9月末まで、サバティカルを活用してリトアニア共和国で長期研修に従事したため、上半期は研究を進めることができなかったことに拠る。また、昨年度の段階で協力教諭の移動は把握できていたが、配属が通常学級ではなかったことから想定していた実践の実施が難しくなり、研究計画を変更したことに拠る。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初計画では、平成30年度に授業題材を開発・実践し、成果をまとめる予定だったが、研究代表者が平成30年4月1日から9月末まで、サバティカルを活用してリトアニア共和国で長期研修に従事したため、上半期は研究を進めることができなかった。また帰国後は、上半期授業の補講を下半期で実施や大学の組織変更準備のために本務が多忙化したことに加え、協力を仰いでいる現職教員の移動先が別校種(特別支援学級)だったことで、想定していた実践の実施が難しくなったことから、補助期間の延長を申請し、平成31年度(令和元年度)も継続して研究することにしたため。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度(令和元年度)は、地域資源を活用した授業題材の開発および実践を行う。7月頃までに協力教員の勤務校周辺の地域資源を調査し、9月までに中に授業題材の開発を進める。協力教員ならびに学校と協議し、2学期中に授業実践を行い、年度内に実践と研究の成果をまとめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外での長期研修と帰国後に研修中の授業を補講したこと、本務校での組織変更準備のための業務の多忙に加え、協力教員の移動先の校種が異なったことに伴い授業題材を開発・実践することができなかったために生じた。 助成金は、授業題材開発・実践費用に充てるとともに、地域資源が利活用されているアートプロジェクトおよび展覧会への調査旅費および資料集費用に使用する。
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