研究課題/領域番号 |
15K04424
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
吉本 敏子 三重大学, 教育学部, 教授 (60191053)
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研究分担者 |
小川 裕子 静岡大学, 教育学部, 教授 (20136154)
星野 洋美 常葉大学, 教育学部, 教授 (50267845)
室 雅子 椙山女学園大学, 教育学部, 教授 (50329645)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 調査票の作成 / 予備調査 / 調査設計 |
研究実績の概要 |
今年度は、4月、5月、6月、9月、3月の5回の研究会を開催して調査票の検討を行った。9月~12月には予備調査を実施し、回答結果を基に設問の内容や方法の見直しを行い、全体の調整を行って調査票を完成させた。また合わせて調査対象者の決定などの調査設計や研究倫理審査を受けるための書類の作成を行った。 2013年度調査からの調査票の改善点は以下のとおりである。 問1(消費生活・環境)2013年度調査では情報を読み取る基礎力の把握は出来たが、問題解決に関わる思考力の把握に関する課題が残ったため、設問の表現と回答方法を改善した。また、靴のまとめ買いの問を新設し、実践力を把握できるようにした。問2(食生活)前調査では食品の栄養的特徴や調理等の基礎力の把握は出来たが、献立内容の決定要因に関わる問題解決過程の記述が不十分といった思考力や実践力の把握に関する課題が残ったため、設問表現と回答方法を改善した。問3(衣生活)前調査では基礎力(基礎的知識・技能)の把握は出来たが、問題解決の思考のプロセスの記述が不十分といった思考力の把握に関する課題が残ったため、設問の表現と回答方法を改善した。問4(住生活)前調査では安全の問題については基礎力を中心として把握することが出来たが、さらに住生活上の風通し等の快適性や健康上の課題、家族との関わりやプライバシー等の問題について、その解決策を考えることができるといった問題解決に関する思考力・実践力の把握に関する課題が残ったため、設問の表現と回答方法を改善した。問5(家族・家庭生活)前調査では、家庭の仕事の理解等の基礎力の把握、家庭の仕事の分担の仕方を考える思考力・実践力の把握が不十分であったこと、また回答方法が複雑で誤記入が多かったことから、設問の内容や表現と回答方法を改善した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
予想外に調査内容の設定が難しく調査票の検討に手間取り、平成27年度中に調査票が完成できなかったことから、平成28年度は予備調査を行うなどして引き続き調査票の検討を継続したため、今年度に予定していた調査の実施及び調査結果の分析にまで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は、調査の実施と結果の分析を行う。昨年度までの遅れを取り戻すべく、すでに4月より調査を実施し始めている。調査とともに結果の分析もすすめ、年度内に調査結果の概要をまとめる予定である。 なお、これまでの成果として、今年度の日本家庭科教育学会にて、「生活場面で実践できる力の実態と課題 -前回調査をふまえた調査設計の経過と構想-」というテーマで報告(ポスター発表)をする予定で申し込みを行っている。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度に調査票を完成させ、平成28年度に「家庭生活に関する調査」を実施し結果分析をする予定であったが、調査票作成に時間がかかり、平成28年度に調査及び結果分析まで研究を進めることができなかった。そこで主に調査及び結果分析にかかる人件費・謝金やその他(調査票印刷費、通信費)が支出されなかったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成29年度には、平成28年度に予定していた調査を実施し結果分析を行うので、そこに人件費・謝金やその他(調査票印刷費、通信費)を使用する予定である。また、平成29年度は補助事業期間の最後の年になるので、報告書の作成も含めて科研費を有効に使用させていただきたいと考えている。
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