本研究の目的は,伝統建築等を支える匠の技のモデル化とその指導法の確立である。 特にのこぎりの動きを中心とした技能評価に関する検討を行った。研究には,日本を代表する宮大工師等の協力を得た。その結果,のこぎり引きの動作における熟練者と初学者間の相違点が定量的に明らかとなった。 そこで,この成果を用いた効果的な指導法の開発に取り組んだ。その結果,本研究で得られた成果を反映した指導は,切断をうまくするという結果を得た。このことから,本研究で得られた木材切断巧緻性のモデル化を指導に生かすことは,効果的な指導法につながることが示唆された。
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