研究課題/領域番号 |
15K04438
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
篠原 陽子 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (50335832)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ESD / 家庭科 / 衣生活 / LCA |
研究実績の概要 |
前年度に抽出した理論を具体化するために,被服学の手法にもとづき,衣生活の課題解決に向けて,基礎研究を行った.そこから,持続可能な衣生活を構築するための課題や限界を明らかにした.(1)被服の資源としての管理とLCA,(2)環境の変化と被服の着方に関する基礎研究を行った.その成果を論文発表(英文)した.Development of Life Cycle Inventory Worksheets for Sustainable Wardrobe Management; In order that high school students may learn by the ESD lessons in Home Economics, INTERNATIONAL JOURNAL OF CURRICULUM DEVELOPMENT ANDPRACTICE JAPAN CURRICULUM RESEARCH AND DEVELOPMENT ASSOCIATION また,日本教科教育学会で「持続可能な被服管理のためのLCIワークシートの開発 ―課題の整理とワークシートの改善―」を発表した(2018.9,日本体育大学).持続可能社会構築に向けた衣生活の改善を目的とし,家政学の立場からLCAの手法を参考に,生活者自身が衣生活を評価するためのLCIワークシートを開発した.高等学校家庭科での活用を想定し,大学生が試行した結果を前報で報告した.本研究では,前報で明らかになったワークシートの課題を整理し,改良したワークシートを用いてLCIを実施した結果を報告した. 繊維製品消費科学会で「大学生の着装に関する基礎的研究Ⅲ-Bionの観点に基づく被服選択尺度と原子価類型との関連性について-」を発表した(2018.6,金城学院大学). これらの基礎研究をもとに,家庭科衣生活領域におけるESD教育内容を開発する予定である.現在は引き続き,継続的して基礎データを蓄積しているところである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は,採択前から取り組んでいた研究テーマであり,一定の基礎的研究成果があったため,当初計画以上に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
2019年度(研究最終年度)は,研究全体を総括し,研究成果をまとめる.また,2020年国際家政学会IFHE(米国アトランタ)にて研究成果を発表し,国際学会で情報収集するために2019年度はその準備を行う.(1)関連する研究の動向を把握するために、日本教科教育学会に参加し、必要な資料を収集すると共に、参加している研究者に研究に関する指導・助言を受ける.(2)研究成果をまとめて、IFHE国際家政学会の報告ための英文要旨を作成し投稿する(審査有).(3)International Journal of Curriculum Development and Practice(Japan Curriculum Research and Development Association)に投稿する.
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度は,2020年度の国際家政学会IFHE(米国アトランタ)にて研究成果を発表するための英文要旨ならびに英文原稿の校正等で経費が必要となることが予想されたため,この額を設定した.
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