表現された絵を元に「視覚型」「触覚型」「中間型」と分類してきた従来の見方に加え、これらの表現タイプと、描きはじめ箇所が関係するという仮説を立て、幼児(五歳児)から成人までの各発達段階における「歯磨きの絵」の事例の検討を行った。 その結果、「触覚型」が口や歯ブラシなど触覚的経験に関連する箇所から描きはじめるのに対して、「視覚型」はそれ以外の箇所から描きはじめることが明らかとなった。さらに、これまで判断の難しかった「中間型」も明確に判断できるようになり、これらの知見を元に、表現を個々の知覚タイプに基づくものであると理解した上で個性的表現を保障できる授業モデル開発の基盤を確立した。
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