研究課題
2017年度は以下のような研究活動をおこなった。理論面では基礎となる対話的授業論の検討を前々年度、前年度に引き続きおこない、その基本的な輪郭を得ることができた。その成果を2つの国際学会で発表し、また国内の学会誌(教育心理学年報)で関連する内容を論文として発表した。データ取得について、以下の3カ所でおこなった。研究のメインデータとして岐阜県下私立I幼稚園でその保育実践観察を4回おこなった。そのうち2回は研究協力者1名と、残り2回は研究協力者1名のみがおこなった。研究代表者と研究協力者がおこなった2回の内、科研費からの旅費取得は1回のみである。副次的なデータを福岡県F中学校が開催した小学生のための絵画教室の観察により取得した。また対話的授業論の検討に関わるデータを長野県のN小学校での観察で取得した。これは3回おこなったが、そのうち1回で研究協力者を同行した。科研費からの旅費取得はその分のみである。前々年度、前年度のデータをも含め、そのデータの分析から理論的な考察をおこなった。子どもの「主体性」が注目面であるが、それを見ていく過程でアート活動と想像遊びの差異と関係、および両者における大人(保育者・アーティスト)の役割の重要性が前年度より浮かび上がってきた。そのような観点からの研究成果を遊びに関する国際的なハンドブック(The Routledge International Handbook of Early Childhood Play)の1章としてまとめ、発表した。また国際学会で研究協力者と共同発表した。さらに2019年度にアメリカでおこなわれる国際学会でのシンポジウム開催に向けてアメリカ、スウェーデン、フィンランドの研究者たちとの共同研究をおこない、これについては年度内に査読を通過した。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件) 図書 (1件)
Dialogic Pedagogy: An International Online Journal
巻: 5 ページ: 47-52
10.5195/dpj.2017.220
教育心理学年報
巻: 56 ページ: 202-213
10.5926/arepj.56.202