研究課題/領域番号 |
15K04475
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
外池 智 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (20323230)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 平和教育 / 継承的アーカイブ / 広島 / 長崎 / 沖縄 / 秋田 / 土崎空襲 / 花岡事件 |
研究実績の概要 |
本年度は、まず「次世代の平和教育」実践の調査・研究としては、広島の「平和教育プログラム」の実践を取り上げ、2015年度の広島市教育センター研修「平和教育研修(平和教育プログラム実践の充実)」の内、川内小学校の実践を調査した。また、継承的アーカイブの研究として、戦争体験の「語り」については、2012(平成24)年度から取り組まれている広島の「被爆体験伝承者」について、第一期修了生の髙岡昌裕氏による初めての講話を、秋田大学において開催した。また、戦争遺跡については、全国の戦争遺跡の文化財としての指定・登録状況、また秋田県下の戦争遺跡の抽出リストを作成・報告するとともに、戦争体験「語り」の継承として広島・長崎・沖縄、そして秋田県下の事例をまとめ報告した。 これらの調査・研究は、研究論文としては、秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要編集委員会編『秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要』第38号、秋田大学教育文化学部編集委員会編『秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学』第71集、学会発表としては、秋田県歴史研究者・研究団体協議会第21回記念講演、日本社会科教育学会 第65回全国研究大会 自由研究発表(宮城大会)、第4回 東北アジア歴史認識研究会 全体研究会 指定報告、また報告書としては、今年度の取り組みを含めて改めて編集した『2009-2011年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書 地域における戦争遺跡の複合的・総合的アーカイブと学習材としての活用』としてまとめ、公刊している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先述したように、まず広島における授業実践、継承的アーカイブとしての被爆伝承者の講和、土崎空襲関連戦争遺跡である「被爆倉庫」へのフィールドワーク等、予定通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、まず「次世代の平和教育」の教育実践の調査・研究として長崎の事例を取り上げる予定である。また、継承的アーカイブとしての被爆体験伝承者の講和も、土崎空襲関連戦争遺跡である「被爆倉庫」へのフィールドワークも今年度も引き続き実施したいと考えている。また、花岡事件についても、「社会科巡見」においてフィールドワークを実施するとともに、岩手大学、弘前大学とも連携して、共同研究を進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
備品の購入で、本来購入する計画だったものを見送ったため
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次年度使用額の使用計画 |
今年度もしくは来年度以降購入する予定である。
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