研究課題
理科教育の中で、児童生徒が身近な現象に関心を持ち、正しく現象をとらえるように、様々な条件設定をして理解を深めるステップを取り入れることが重要である。本研究では、小中学校理科において、パソコンさえあれば実施可能なインタラクティブ・シミュレータであるPhET(The Physics Education Technology Project)を導入した授業モデルを整備し、児童生徒が身近な現象について考え、主体的に探究する授業展開例を具体化するとともに、その教育効果を評価することを目的としている。本年度は、昨年度に続いて、PhETのコンテンツを活用できる単元として授業モデルを作成し小中学校教員が実施した。中学校では電気分野を苦手とする生徒が多いため、「回路と電流・電圧」の指導における粒子モデルとPhETの利用を考案した。これにより、生徒は知識活用の場面において大きな改善が見られ、複雑な回路の電流・電圧の指定の検証にはPhETの利用により電機の学習について生徒のイメージは大きく改善された。また、PhETを開発したコロラド大学ボルダー校のPhETの開発チームと研究打ち合わせを行い、PhETのiPadアプリの日本語化に取り組むこととした。一部はすでに日本語化し、日本でのPhETの利用をしやすくした。さらに、PhETを活用した指導案、ワークシート、および活用を具体的に紹介する動画ファイルの作成に着手し、現在も進めている。
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三重大学教育学部研究紀要
巻: 69 ページ: 313-318
巻: 69 ページ: 245-249