研究課題/領域番号 |
15K04531
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
金澤 直志 奈良工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20311061)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | Predictable Input/Output / 第二言語習得 / 応用言語学 / CAI / 自学自習web教材 / TOEIC対策 / Extensive &Intensive / Reading |
研究実績の概要 |
平成27年度の研究目標は、平成26年度で作成したWeb教材を実証し得るだけの材料を収集することである。平成26年度に授業で行った紙媒体により開発された教材および解説をコンピュータ上に作成し、コンピュータによる学力評価ができるようにすることである。具体的には、いままで研究を行ってきたPredictable Input/Outputに基づく英文読解教材をコンピュータ上に開発し、それを授業および家庭で実践することである。これにより、学生が日々英語に触れる時間がコンピュータ上に残り、毎年学内で行われるTOEIC-IPテストを基準に具体的な英語力の効果検証を測った。 平成27年度には、少人数(n=14)の授業において、1話200語から300語までの短編を “Reader A”と “Reader B”の2つに分割し学生に配布し、Reader AがReader Bに読み聞かせた後で、Reader BはReader Aにその話の続きを読み聞かせる。Reader Bの最後には、その短編に関する質問があり、Reader AとReader Bは共に答える。これにより英語授業は活気付いていた。授業では個人指導が難しかったListeningとReading、さらに単語指導に関して、学生はゲーム感覚で英語に触れながら(体験的に)量的なものを体得することができた。さらに、これを自主学習英語Web教材とし、まず、30文章題を全学生が大体平均3時間あまりで終了した。また、この結果はTOEICスコアにも現れ、1年間の経年変化では平均90ポイント(n=8)の上昇、特に5ポイント以上上昇した7名の平均スコアは102,9ポイント上昇した。特にReadingの差は大きく、前年度より55,0ポイントも上昇した。これにより、今回開発した自主学習英語Web教材の効果は限定的ではあるが実証された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
英文読解自学自習web教材の開発、さらに、授業でのiPodクリッカーシステムの開発を行っている。このシステムを完成させることで、一人一人の学生に対して、何ができないのか、そのために何を提供できるのか、すぐに判断することができる。現在、そのクリッカーシステムを開発し、小学校英語活動での利用も効果があると考えられている。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度の研究で得た成果を分析し、Feedbackを教材に反映する。特に、研究計画(2.2)Reading教材を完成させる。学習者が平成27年度に体得した「語感」を利用し、Web教材上で、文中での「意味のまとまり」を意識させる。これは、Predictable Input/Outputの考え方に基づいた従来に無い、具体的にはSlash-Readingを意識したReading Web教材となる。Web化には上記ニュートンからの協力を得ている。また、家庭にコンピュータの無い学生向けに、今回申請したiPadを貸し出す。これにより個人の学習速度に合った「自学自習」の学習習慣が引き続き保たれ、内容量も2年間で学習するに十分なものとなる。このため、上記関連図書は計画目標に基づいて利用する。外国旅費は、例年と同様にEuropean Commissionが主催する国際会議での発表、さらにアジアへの発信を重視しENGLISH and ASIA: International Conference on Language and Linguisticsで研究発表を引き続き行う。国内旅費は、外国語メディア教育学会などの全国大会への参加・研究成果発表のために利用する。謝金は、国外での研究者CSiTrainのChristel Schneider(ドイツ)から受ける専門的知識の提供に対して利用する。
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次年度使用額が生じた理由 |
自学自習教材のweb化の第2段目が、平成28年度に始められるため、その金額が30数万円、次年度に持ち越しされた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度の研究で得た成果を分析し、Feedbackを教材に反映する。特に、研究計画(2.2)Reading教材を完成させる。学習者が平成27年度に体得した「語感」を利用し、Web教材上で、文中での「意味のまとまり」を意識させる。これは、Predictable Input/Outputの考え方に基づいた、従来に無い、具体的にはSlash-Readingを意識したReading Web教材となる。Web化には上記ニュートンからの協力を得ている。また、家庭にコンピュータの無い学生向けに、今回申請したiPadを貸し出す。これにより個人の学習速度に合った「自学自習」の学習習慣が引き続き保たれ、内容量も2年間で学習するに十分なものとなる。このため、上記関連図書は計画目標に基づいて利用する。旅費も平成27年度と同じ目的で利用する。さらに、iPodを授業内で利用できるように開発している。
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備考 |
この研究開発されているiPodクリッカーシステムを小学校英語活動に利用した。
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