研究課題
本研究の目的は、このPredictable Input/Outputの概念に基づく英語教育プログラムをコンピュータのオンライン上に開発し、その有効性を実証することであった。このオンライン化により、家庭学習が容易となり、教育現場が抱える「学生の学力差」を少しでも埋めることができた。また、本研究の意義である「学習者のInputに関する英語運用能力の向上」が挙げられ、Inputへの態度が「積極的なもの」となり、OutputとしてTOEIC-IPでのテスト結果において向上していた。学生は短い文(200語から300語)で、しっかりと速読と精読を行い、日本語から英語へのinter-languageを生じさせ、学生の読解能力を高めた。その読解問題として、文法問題(穴埋め問題)を設定した。授業では語感を利用し、単語がある程度わからなくても、「解が導きだせる」ということを体得させた。繰り返し同じ形式の問題様式で尋ねるので、学生にとって次の問題様式がわかっていて、それが彼らの心理的な安心感となっていた。授業では、英語が得意でない学生でも授業中に積極的に手を挙げて答えようとしていた。学生は自分が答えるという緊張感を持ちながら、同じ形式の問題に答えるので、ある程度の安心感や自信を持って答えることができた。2016-2017年度にかけて実験を行ない、その結果、学生(115名)の平均点が73.5ポイント上昇した。別の年度の同じ学年と比較してみたところ、70ポイント以上の上昇は、ここ数年見られることはなかった。この教材は、ある出版社のご厚意により教材をWeb化していただいていたが、この出版社の倒産により、2017-2018年度には、Web教材を利用することができなくなった。作成した元データを抽出し、別の会社にweb教材化をお願いしており、2019年度秋には再開される見通しがたった。
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Innovation in Language Learning, 11th edition 2018
巻: 11 ページ: 386-390
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