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2015 年度 実施状況報告書

21世紀型資質・能力を育成する道徳教育カリキュラムの開発と実践に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K04532
研究機関国立教育政策研究所

研究代表者

西野 真由美  国立教育政策研究所, 教育課程研究センター基礎研究部, 総括研究官 (40218178)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード道徳教育 / 資質・能力
研究実績の概要

本研究は、学習指導要領改訂により、平成30年度以降の導入が予定されている「特別の教科道徳」を中心とする道徳教育において、育成すべき質・能力を明示し、価値と資質・能力を共に育成する新たな道徳教育の枠組みを提起するとともに、実践に向けた教材と学習方法の開発を行うことを目的としている。
平成27年度の研究では、価値と資質・能力をつなぐ各国道徳教育カリキュラムの国際比較をおこない、その成果をもとに、育成すべき資質・能力を明確化したカリキュラムの試案を作成することを目指した。
調査の結果、世界各国、とくに、オーストラリア・ニュージーランド、シンガポール、イギリスにおける直近の教育改革において、資質・能力を育成する道徳教育の枠組みが提案され、実施されていることがわかった。シンガポールでは、この新たなカリキュラムを普及するため、現職教育に力を入れていることもわかった。これらのカリキュラムの比較分析によって、今後、道徳教育で育成すべき資質・能力として、問題解決的な学習を通した多面的・多角的思考力とそれを活用して実社会に参画する道徳的実践力が重要であることが示された。
また、各国ともに、資質・能力の育成と併せて、共有価値を学校の教育活動で活用する実践が活発化している。各国の価値の表現は、歴史や文化を背景に多様であるが、今後のグローバル化社会で求められる共有価値として国際的に共有が可能かについて、アジア各国の研究者と連携して検討を続けている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成27年度の研究実施計画に盛り込んだ、「価値と資質・能力をつなぐ各国道徳教育カリキュラムの国際比較研究」については、各国の教育改革に関する基礎資料を入手し、比較分析を行って所期の目的を達する成果が得られた。本研究で特に注目しているシンガポールについては、教育省の道徳教育担当部署との連携を確立し、指導方法の普及やカリキュラム開発について情報収集する体制も整えることができた。
この成果を生かした、「資質・能力を育成する道徳教育カリキュラムの枠組み構築」についても、国際学会での協同研究により、研究体制を構築することができた。

今後の研究の推進方策

平成28年度は、各国の道徳教育改革の動向から得られた成果をもとに、「資質・能力を育成する道徳教育カリキュラム」の枠組みを目標と指導方法を中心に精緻化して示すことを目指している。その際、協力体制を構築した、シンガポール教育省の担当者並びに国際学会の研究者からのレビューを活用する。
また、とりわけ、「特別の教科道徳」では、新たな評価の枠組みづくりが求められていることを考慮し、シンガポールやフランスなど、道徳教育における評価に実績のある国や国内の先進校における評価の事例を分析し、評価の枠組みを提案する。
これらの理論研究と並行し、新たな指導法に基づく実践事例を収集・分析し、資質・能力を育成する指導方法を提案して現場の実践研究に役立てる。

次年度使用額が生じた理由

シンガポールへのの出張旅費(平成28年2月22日-25日)分の支払いに不足が生じたため、平成28年度分と併せて支出することとしたため。

次年度使用額の使用計画

平成27年度に実施したシンガポール調査(平成28年2月22日-25日)費用として支出する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] New Initiatives for Moral Education in Japan2015

    • 著者名/発表者名
      NISHINO Mayumi
    • 学会等名
      The Asia-Pacific network for Moral Education
    • 発表場所
      オーストラリア・シドニー
    • 年月日
      2015-12-06
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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