発達性協調運動症(DCD)児の支援における評価観点の検討を行うために、実際の支援場面から、児の運動パフォーマンスの過程と変化を分析した。DCD児は遂行過程で、画面で得られる二次元情報と、実際の動作での三次元情報との往還処理につまづきがみられた。この特性をふまえ、Roth et al.(2011)を参考に、支援実践を試行した。すなわち、パフォーマンスの知識の付与する機会を極力減らし、児が失敗を気にしないほど数多くの試行機会を保障し、自らの動きの自然な自己受容を促すことをねらった支援を行った。この支援実践は、今後もさらなる検証やデータの蓄積が求められるものの、試行自体は有用であると考えられた。
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