小学校の言語障害通級指導教室において指導を受ける児童の実態を明らかにし、指導方法を体系化することを目的とした。児童の主訴や認知・言語面の実態に関する事例的検討と、東京、神奈川、千葉の通級指導担当者を対象とした質問紙調査を実施した。通級利用児童の半数以上が言語発達の遅れを有することが示された。語彙領域の言語指導については、言葉について客観的に考えるメタ言語的活動、子供の言い誤りや言いよどみを捉えて語を教える、指導する語彙を選択して直接アプローチする等の指導方法に整理された。このほか、言語理解、言語表現、読み書き、文章の読解、コミュニケーションの各領域の改善を目指す指導についても体系化を行った。
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