研究課題/領域番号 |
15K04558
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
江田 裕介 和歌山大学, 教育学部, 教授 (00304171)
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研究分担者 |
武田 鉄郎 和歌山大学, 教育学部, 教授 (50280574)
豊田 充崇 和歌山大学, 教育学部, 教授 (60346327)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 交流及び共同学習 / ICT / 特別支援学校 / インクルーシブ教育システム |
研究実績の概要 |
地域の特別支援学校、および小学校、中学校の特別支援学級と連携し、障害を有する児童生徒と障害のない児童生徒の交流や共同学習に、ICTを導入する実践研究に取り組んだ。今年度、具体的には、和歌山県内の特別支援学校3校と、小学校2校の特別支援学級において、タブレットPCを導入し、教材・教具としての活用を進めながら、インターネットを介して、他校の児童生徒との交流や遠隔授業、特別支援学級と通常学級の児童との間における共同学習などの実践研究に取り組んだ。個々の児童の障害や発達の実態に合わせて機器の入出力を工夫し、マルチメディアの通信を利用することで、障害や発達の個人差が大きな子どもたちが共に学ぶことができるよう学習環境を改善することが可能である。インクルーシブ教育システムの構築に向けてICTの活用を具体化し、その実践課題を検討するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで培ってきた地域連携のネットワークを生かし、早期に実践研究を開始することができた。通学が困難なため訪問学級に在籍する重度・重複障害の児童と、通学する児童との交流や、特別支援学級と通常の学級との児童間における共同学習やコミュニケーションを図る実践研究を展開した。また、テレビ会議システムを利用し、地域の教育関係者による情報の共有や意見交換の機会を設けた。遠隔地にありふだんは他校との交流が難しい学校や、ICTの教育利用について情報を得にくい学校の教員には、こうした広域通信のシステムは特に有効であり、ICT活用に対する意識の向上に有用であることを示した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、実践の効果を検証し、指導のモデル化を試みるとともに、障害の種類や程度に応じた教材ソフトウェアの選択について検討する。また、特別支援学校における交流及び共同学習の取り組みと、ICTの活用について調査を行い、現状の課題を明らかにするとともに、交流及び共同学習に対する教員の意識とその変化を明らかにする。
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