研究課題/領域番号 |
15K04567
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
韓 昌完 琉球大学, 教育学部, 准教授 (90599622)
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研究分担者 |
上月 正博 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70234698)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 特別支援教育成果評価尺度 / SNEAT / 信頼性検証 / 妥当性検証 |
研究実績の概要 |
本年度は、沖縄県内の特別支援学校において特別支援教育成果評価尺度(以下、SNEAT)を実施し、約100例の自立活動の授業を対象にし、そのデータを分析して信頼性・妥当性を検証した。また、沖縄県におけるSNEATの第三者評価の実施に関して、県立鏡が丘特別支援学校において8件の事例を収集した。 本年度の研究計画において、次年度の研究に向けて九州地方(鹿児島県)、関西地方(大阪府・京都府)、関東地方(東京都)、東北地方(宮城県)への研究依頼や研究説明等を行う予定であったが、予想よりも早く研究が進捗し、京都府の特別支援学校への研究依頼がすでに出され、また、鹿児島県と宮城県においてはデータの収集・分析までが終了した。研究計画の作成当初は宮城県における特別支援学校の協力校は1校の予定であったが、本年度内に2校の研究協力が得られ、鹿児島県において約40件、宮城県において約60件の計100件近いデータが収集された。全国におけるデータの収集においても、沖縄県で実施されたものと同等に約100件の自立活動の授業データが収集され、この鹿児島と宮城県において収集されたデータを分析した結果、沖縄県での研究結果と同様に高い信頼性と妥当性も検証され、SNEATの全国評価による標準化に向けて研究が大きく進捗したといえる。 本年度の研究結果は沖縄県において実施されたデータによりSNEATの信頼性・妥当性を検証した論文がすでに英文誌に掲載され、鹿児島県と宮城県で実施されたデータの分析結果も国際誌である「Asian Journal of Human Services」誌のVol.10に掲載されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
特別支援教育の分野において授業評価尺度の需要が非常に高く、特別支援学校の協力が当初の予想より円滑に得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究としては、関東地方(東京都)に対する研究協力依頼を出し、現在依頼中の関西地方(京都府)と関東地方において実施可能である特別支援学校を選定し、各地方20件の事例を収集する。SNEATの第3者評価に関しても沖縄県の研究協力校においてさらに事例を収集する。収集されたデータを用いて全国データによるSNEATの信頼性・妥当性の検証及び標準化の作業をおこなう。また、データの分析により、地域の特性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文を投稿したジャーナルの翻訳料(90,000円)の請求がジャーナル発行の4月30日以降であったため、使用しなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
ジャーナルの翻訳料として支払い、残りは次年度に旅費と論文掲載料等に充てる。
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