研究課題/領域番号 |
15K04579
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研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
近藤 恵 (有田恵) 大阪医科大学, 中山国際医学医療交流センター, 講師 (40467402)
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研究分担者 |
武田 鉄郎 和歌山大学, 教育学部, 教授 (50280574)
多田羅 竜平 地方独立行政法人大阪市民病院機構大阪市立総合医療センター(臨床研究センター), 臨床研究センター, 部長 (50574787)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | トータルケア / 多職種連携 / 小児緩和ケア / 医教一体体制 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、小児緩和ケアのトータルケアとしての医教一体体制の構築に向けた基礎研究を行うことである。医療と教育の連携や多職種連携から、心理学者、小児緩和ケア専門医、病弱教育専門家で研究チームを結成し、国際比較を行ってきた。研究4年目となる平成30年度は、平成29年度に引き続き研究成果を精力的に発信した。研究代表者の近藤は心理学の立場から、質的心理学の辞典において、「院内学級」「エンド・オブ・ライフケア」「死の受容」「死のアウェアネス理論」を担当し、病気の子どものケアについて執筆を行った。また、研究内容をまとめ、「死を意識して生きる」という章の執筆を担当し、次年度、著書が発刊される。 研究分担者の多田羅は、小児緩和ケア専門医の立場から、「これからの緩和医療とホスピスケアの在り方を考える-がん拠点病院・三次医療機関の立場から-」「子どもの疼痛管理」といった講演を行っている。また、医療者向けの教育啓蒙に力を入れ、「エンド・オブ・ライフケア」「なぜ一度始めた人工呼吸管理はやめられないのか-倫理は感情で動いている-」等を分担執筆した。もう一名の分担者である武田は特別支援教育の立場から、「学校でのストレスとコーピング 」「ムコ多糖症のある幼児児童生徒の保護者が認識した教育的支援と満足の評価」等の論文を執筆した。このように、各研究者が専門性を活かし、小児緩和ケアのトータルケアとしての教育と医療の一体体制を構築するための研究成果を精力的に発信した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度に、本研究の計画をアクションリサーチから、我が国の小児ターミナルケアにおける医療と学校教育の連携が抱える問題点や成功事例の発信を行うように計画を変更した。そのことにより、課題解決に向けた提言を行うという点においてはおおむね、研究目的を達成しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、国内外の優れた医療ー学校教育の一体体制の優れた方法を発信してくことを目的としている。今後は、『育療』に「小児緩和ケアのトータルケアとしての医教一体体制」の特集を組み、研究成果を発信し、それをもとに出版を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本課題研究は2015年より順調に研究が進み、応募当初予定していた著書の出版を2016年度に前倒しで行うことができた 。それにより、当初の目的よりも多くの課題について取り組むことができている。研究結果のさらなる社会への還元と して、学会より依頼をうけ2019年度に学会誌『育療』にて特集を組むこととなった。また、そののちに2019年度内に出 版を予定しており、これらのため、追調査、会議が必要となったため。
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