ケイ素およびゲルマニウムから構成される一次元状ナノ構造は,次世代リチウムイオン電池の負極材料として興味がもたれている。本研究ではゲルマニウム/ケイ素を原料として,高圧アルゴンガス雰囲気中での連続発振レーザー蒸発法による一次元状ナノ構造形成を行った。原料組成およびアルゴンガス圧に依存して,酸化ケイ素のナノノチューブやナノワイヤーおよびゲルマニウム―酸化ケイ素のコア―シェル構造ナノワイヤーが形成できることがわかった。これらのナノ構造成長には,残留酸素ガスが関与し,高温状態でゲルマニウムやケイ素の溶融ナノ粒子がシード粒子として働く気相―液相―固相機構が寄与していると考えられる。
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