本研究ではナノ材料の詳細な構造解析を目的として、二体分布関数を用いて、材料の形体や構造に含まれる欠陥が、材料の歪みへ与える影響を詳細に解析を行った。期間の前半では基礎的な分析を繰り返しつつ、どの程度の定量的な議論が行えるかの調査を行った。後半ではナノ粒子やナノポーラス材料の構造解析を詳細に行い、構造の歪みと物性の関係を詳細に調べた。また高分解能XRDと組み合わせて、結晶の欠陥の定量的な議論を検討した。また、これらを円滑に行うために解析プログラム(MaterialsPDF)の開発を行った。本研究によりナノ材料の詳細な構造解析の重要性が明らかとなり、また手法の普及へと繋がる大きな一歩と言える。
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